福祉取材

塙保己一学園のゆるきゃら!白杖の妖精つえぽんとは何ですか?

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塙保己一学園(盲学校)に行ってきました。

前回、クラウドファンディングとは何ですか?というテーマでレポートを書かせて頂きました。 → クラウドファンディングとは何ですか?

クラウドは群衆
ファンディングは資金調達


つまり、「社会が良くなることを行いたい。しかし、お金がないんだなぁ(><)」 そんな時、一般の方から寄付を募るのが、クラウドファンディングの本質となっています。

このクラウドファンディングを用いて、資金を調達した学校が存在しましたのでご紹介させて頂きます。


つえぽんのぬいぐるみ

2014年10月22日、埼玉県川越市にある埼玉県立特別支援学校塙保己一学園(県立盲学校)を取材させていただきました。

塙保己一学園では、PTAが中心となり、点字ブロックの理解を深めてもらうための様々な活動を行っています。その一環として、着ぐるみ(ゆるキャラ)を用いて点字ブロックの啓発活動を行いたい。そんな構想が湧き上がりました。

「点字ブロックの上に自転車が置かれている(><) その為、視覚障がい者の歩行が困難だ(TT) この啓発活動を着ぐるみを用いて子供たちに訴えたい。子供の頃から点字ブロックの大切さを理解していれば、大人になっても気を付けるのではないか。」

そこで、2013年にゆるきゃら構想が湧き上がるのです。

しかし、ここで問題が生じます。
着ぐるみを作るには莫大なお金が必要です。

「お金がないから諦めよう」

そう思った時、一般の方から資金を調達する手法。クラウドファンディングの存在を知るのです。

しかし、ここでも問題が発生します。
「PTA」のPはParent(親)
「PTA]のTはTeacher(先生)です。

「公立の学校がクラウドファンディングに挑戦してもいいのだろうか?」

そこで、塙保己一学園の荒井宏昌校長は、組織の上層部と協議を重ねます。荒井校長は、沖縄の学校でもクラウドファンディングを行っていた事実を知り、その事例を紹介する事で、堂々とチャレンジする事が出来たのです。

クラウドファンディングの結果は・・・
点字ブロック啓発のためのキャンペーンマスコットを製作したい!

見事、15日間で目標金額の60万円を獲得したではありませんか^0^

志がある方はたくさん存在しています。
しかし、資金面で苦労され挫折をする方も多いはず。

塙保己一学園のPTAは、この障壁をクラウドファンディングの力を借り、点字ブロックを理解してもらうための着ぐるみ資金を勝ち取ったのです。

2014年、埼玉県立特別支援学校塙保己一学園PTAは、 全国に先駆けて点字ブロック理解推進キャンペーンを実施し、 塙保己一賞の貢献賞を受賞しました。この授賞式につえぽんが登場しています。

点字ブロックが、より安心して歩けるツールとなっていけば、社会に参加する機会が格段に増し、視覚障がい者就労に発展するものと考えております。点字ブロックの理解が少しでも深まる事を願い、取材をさせて頂きました。 出川 雄一 (福祉ジャーナリスト / 障がい者就労研究家)

追記
障がい者の所得が低い理由の一つに知的財産権の問題があると考えています。

同じゆるきゃらのくまモンは、熊本県の許可さえあれば、 個人または企業でロゴとキャラクターを無料で利用できる事になっています。 実はつえぽんも、くまモン方式を採用するかもしれない・・・ とおっしゃっておりました。

取材中、「視覚障がい者のお仕事として、つえぽんを作りませんか?」と勧めて頂きました。

おもてなしの心で接して頂いた、校長先生・教頭先生・つえぽんを担当している盲学校の先生、マッサージをして頂いた生徒の方に感謝を申し上げます。

著者 出川 雄一(ツイッター)   障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。

白杖の妖精つえぽん (twitter)

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