雑学

鉄道車両の動力伝達方式にはどれくらい種類があるの??

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鉄道車両で一番重要なものと言えばモーターとモーターの動力を伝達する駆動部と呼ばれるパーツである。種類がどれくらいあるのか見ていこうと思う。

 

吊り掛け駆動方式・・・吊りかけ駆動方式とは、モーターと車軸を平行に設置して小歯車と大歯車の距離を一定にした駆動方式。現在、首都圏の鉄道ではほとんど使われていないが、路面電車や電気機関車、ディーゼル機関車などではまだまだ現役。JRに在籍する電気機関車の中で最新鋭のEH500でも採用されている。

 

直角カルダン駆動方式・・・直角カルダン駆動方式とは、モーターを車軸と直角に設置して、自在継手付プロペラシャフトとスパイラル・ベベルギア(ねじり傘歯車)を介して車輪を回す方式の事。しかし、1950年代末期以降には、新型継手とモーターの小型化が進み整備しやすい平行カルダン方式への移行が進んで廃れた。

 

WN駆動方式・・・モーターを車軸と平行に台車枠に固定し、小さな偏位を許容する「WN継手」を介してモーターの駆動軸と車輪を動かすために使われる小歯車と接続し、車軸に装着された大歯車を駆動する方式。

 

※偏位・・・位置がずれたり、傾いたりすること。

 

 

TD平行カルダン駆動方式・・・モーターを車軸と平行になるように台車枠に固定して、モーターの電機子軸と輪軸の歯車を回す駆動軸の間に、大きな偏位を吸収する「TD継手」のみ介して接続する。採用している電車がとても多く日本国有鉄道(現在のJR)では207系900番台、JR東日本では205系、209系、E217系、E231系、E233系、E235系など採用例がとても多い。

 

車体装架カルダン駆動方式・・・カルダン駆動方式の一種で、通常はモーターを台車枠に固定するが、この方法では台車側ではなく、車体側にモーターを固定する。モーターの整備性が良いという長所があるが、動力伝達部の構成が長大で複雑になり、結局整備性は悪いという短所がある。日本の鉄道ではあまり普及していない。※1

(※1 札幌市営地下鉄や新交通システムは除く)

 

ダイレクトドライブ方式・・・ダイレクトドライブ方式とは、モーターの駆動軸に直接車輪を付ける駆動方式。ミニ四駆用両軸モーターに直接、鉄道模型用車輪を付けたものと言えば、分かりやすいと思う。メリットは歯車を使用する間接方式(適切な言い方が分からないのでこの言い方にします)と比べると高効率、低騒音、高い信頼性、寿命が長く高精度で小さくて軽く加速性能が高いなどのメリットがあり、鉄道以外の用途には積極的に使われているが鉄道車両の動力伝達機構として使うにはデメリットが多すぎたようだ。その証拠に、JR東日本のE993系は4年、同じくJR東日本のE331系はなんと約15ヶ月で廃車になっている。

 

↑これがダイレクトドライブモーター

出典:http://ohyohyohyoo2011.blog.fc2.com/blog-entry-410.html

 

電車の駆動方式がこんなにあるとは思わなかった…笑

 

 

 

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